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芝川ビル(旧芝蘭社家政学園)

Shibakawa Building 1927 / Goro Shibuya Historical Architecture
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船場界隈の近代建築物の中でも異彩を放つ芝川ビル。
エントランス部分に見られるマヤやインカを思わせる装飾や、ポルチコを備えた屋上テラス、スペイン瓦の屋根等、独創的で無国籍な印象を受ける。

なかでも象徴的なエントランスの装飾は、80年以上風雨にさらされ原形をとどめない姿であったが、大阪市の「HOPEゾーン事業」の対象となり2009年に竣工当時の装飾がよみがえった。

建物全景。2019年に前面道路の電線地中化工事が完了し、北側には石畳風の歩道も増設された。
左: 復元前の竜山石の装飾レリーフ。風雨により朽ちていたが見事に復元された。

イベントスペース「モダンテラス」として活用されている屋上部も、2007年に復元されるまでは増築により安普請な箱が乗っかっているだけのように見える状態だったが、数枚しかない竣工時の写真を参照して連続するアーチを備えたポルチコを復元し、コンクリートの敷かれた床部から竣工当時の床タイル*を露出させるという徹底ぶりで竣工当時のモダンな姿を取り戻している。
※オリジナルのタイルは雨漏り等の影響で2015年張替え。

復元された屋上テラス。
15を超えるこだわりショップが軒を連ねる館内。

現在の芝川ビルは、人気飲食店や専門店が数多く入居する人気スポットとなっている。
テナントビルの魅力を高めるかどうかは結局のところ入居するテナントに委ねられるが、オフィス街の一角にありながら、ビジネスマン以外の人々を数多く引きつける店子が集まる要因は、建物の価値を大いに高める努力によって成し遂げられられた結果にほかならない。

PAGE INFO
公開日: 2009/12/7 撮影: 2020/2 | 2009/12 | 2009/10

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