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北浜レトロビルヂング

Kitahama Retro

船場・北浜界隈の名だたる近代建築の中でも最も古いレンガ造建築物の一つ。
株式市場関係者の集会所「株友会倶楽部」として1912年(明治45年)に建築。戦後、建築資材商社「桂隆産業」の本社社屋を経て、1997年に大規模なリノベーションを施し、英国式紅茶店「北浜レトロ」として営業を開始し、竣工後100年を超える今日も現存する。

建物はレンガ造りに花崗岩で縁取られた開口部、銅板葺き屋根と、小ぶりながら威厳のある佇まい。
木製の階段やエメラルドグリーンの建具の内装に、テディベアをはじめイギリスに縁のある調度品が所狭しと並べられた異国情緒溢れる空間でティータイムが楽しめる。

建物正面。

商品の並ぶ1階。小物やインテリア、什器にいたるまでこだわり尽くされた品々が室内を彩る。
中之島バラ園を見渡せる特等席。
英国の高級ホテルで使用される銀仕上げのティーポットや王室御用達のウエッジウッドのティーカップなどケーキや飲み物を提供する食器類の選定も抜かり無い。 Photo by widyay

「北浜レトロ」は、界隈のレトロカフェブームの火付け役として、四半世紀以上も歴史的な建築を活かして商いを続けている。
高層ビルの谷間で界隈の歴史的建築物の中でもひときわ小さいこの建物を残すには大変な苦労もあるだろうが、かつてモダン建築が立ち並んだ土佐堀通りの象徴としていつまでもこの佇まいが残っていて欲しい。

高層ビルの谷間を形成するように建つ。同じく2階建ての左側の町家は「北浜長屋」。北浜レトロと同じくリノベーションされ活用されている。
かつての土佐堀通。北浜レトロと並び、西田三郎商店・広田商事と3軒の近代建築が並んでいた。
photo by 大阪ウォーカー/山本俊郎
PAGE INFO
公開日: 2008/5/11 撮影: 2022/10 | 2013/3 | 2009/9 | 2008/1

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