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EXPO2025 中国パビリオン

China Pavilion
China Pavilion 2025 EXPO2025
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中国館は竹簡と書巻を建築化したファサードが象徴的なパビリオン。広大な展示スペースで中国の歴史や未来像を提示する。設計は中国建築設計研究院、総合設計は崔愷氏。

木質化された外装には5種の書体で漢詩等119文が刻まれ、文明の継承を可視化する。
構造は鉄骨造。初期に計画された竹構造の発想を活かしつつ、現地規制・工程を踏まえ鉄骨+プレハブ化へ転換した。無柱性を保つ展示空間とし、軽量部材で施工性とリユース性を高めている。
外装は竹のテクスチャを持つパネルで、屋根は書巻の二重曲面。半透明ポリカーボネートと膜天井により拡散採光を行い、日中の照明依存を減らしている。

漢詩が刻まれた外装とポリカーボネートの膜天井。

展示テーマは「自然と共に生きるコミュニティ—グリーン発展の未来社会—」。
広大な床面積を誇る展示スペースを、来場者は巻物をほどくように外装のカーブに沿ってアプローチし、内部を回遊する。
古代の知と自然観から、自然共生・生態修復の取り組み、パンダの紹介や、宇宙・深海・AI技術など先端技術の成果を紹介。無人探査機が月面で採取した土の展示など、興味を惹かれる展示がこれでもかという物量で提示される。

奥へ奥へと展示ゾーンがどんどん繋がり、膨大な展示が来場者を楽しませる。
最終盤のショップから中庭を見る。

中国館は大国らしい物量と壮大な建築を背景に、行列の長さに反して自由観覧型の大空間が来場者を受け止め、待ち時間はそう長くない(表の通りにかかるあたりまでの列で1時間待ちと言われ、15分で入場できた)。展示室の豊富さゆえに待ち時間に比べ滞在時間が圧倒的に長くなる、満足度の高いパビリオンだった。

PAGE INFO
公開日: 2025/10/5 撮影: 2025/5 | 2025/4

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