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藤田美術館

Fujita Museum
Fujita Museum 2020 - Taisei Corporation Contemporary Architecture
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毛馬桜之宮公園の南端、藤田邸跡公園に隣接する藤田美術館の建て替え計画。
2022年4月リニューアルオープン予定。
旧館は明治から大正時代にかけて建てられた藤田家邸宅の蔵を展示室として改装し、1954年に私立美術館として開館。
日本・東洋の貴重な美術品を多数所蔵しており、国宝9件、重要文化財53件を含む、約2000件のコレクションを広く一般に公開できる施設として新しい美術館が建設された。

網島の広い空の青に映える真っ白な建物。

建物は美術館本体となる展示室・収納庫を中央部の壁で囲まれた四角い箱に収め、その周りを鉄骨の大屋根が囲う。
力強くせり出した大屋根の下にはガラスウォールに囲われた「広場」と名付けられた土間があり、ロビー・インフォメーション、そしてお茶と団子が楽しめる「あみじま茶屋」からなる、美術館の顔となる空間。

土間部分の斜めの天井は原っぱに日陰を作る庇をイメージ。計画当初はイメージに近いガラスウォールのない屋外空間としての計画もあった。
広場と呼ばれるあみじま茶屋のカウンター兼インフォメーションのあるロビー。展示室の入口となる黒い扉は旧館の古い蔵で使用されていたもの。建物の白い外観はこの黒い扉に合わせて決定された。
先行オープンしたあみじま茶屋では、お茶(抹茶・煎茶・番茶)とだんごのセットがワンコイン500円で楽しめる。

敷地西側は茶室と腰掛け待合、大正期に高野山から譲り受けた多宝塔のある庭園。隣地は市立の公園だが、美術館との間にあった塀を取り払い一体化している。
展示室出口とロビーを結ぶ白い回廊に庭園の木々の影が落ちる様は風情があり、インスタ映えするスポットとして人気になっている。

美術館西側と多宝塔。手前の広場は市立の公園だが、塀を取り払い一体化した大きな庭園のようになっている。

建物西側の回廊と庭園
竹林で緩やかに隔てられた先には茶室を新築。
緑豊かな網島御殿跡俯瞰。赤茶色の大きな建物が旧太閤園。
美術館の建つ約53,000平米の広大な敷地は関西経済界の重鎮・藤田傳三郎の大邸宅「網島御殿」と呼ばれた場所に位置する。
御殿跡は「藤田邸跡公園」、「太閤園」(閉業、宗教団体への売却が決定)、大阪市公邸(現在は結婚式場ガーデンオリエンタル大阪)に分割されているが、今も市内中心部にありながら豊かな緑と広い空を市民に享受する貴重なスポットとなっている。

そんな都会のオアシスに建設された市民に開かれた美術館が、歴史と文化の発信地として脚光を浴びる日を心待ちにしたい。
PAGE INFO
公開日: 2021/11/23 撮影: 2021/11

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