EXPO2025 森になる建築/竹中工務店
Foresting Architecture
万博会場・大地の広場の休憩所として3Dプリントで制作された小さな建築。
植物由来で生分解される素材「酢酸セルロース樹脂」を構造体に採用し、「森になる建築」の名の通り万博閉幕後は微生物に分解され土に還り、やがて森となる。
外装には植物の種が入った手すきの和紙「Seeds Paper」が貼られており、少しずつ新しい芽が吹き出している。
万博期間の6ヶ月間で植物の成長や四季の変化を楽しむことができそうだ。

光を透過する酢酸セルロース樹脂。

種の入った和紙から植物が芽吹いている。


上部の開口部から光が指す。出入り口と合わせて2つの開口部があるが、あまり通風は良くないためか外部の木陰より体感温度は高かった。
建築は古くなったり使われなくなると寿命を迎えるが、森になる建築は完成したその時から少しずつ自然へと還る。
万博閉幕後は竹中研究所・清和台の森に移設されるためこの地で森の一部になることはないが、大屋根リングがこのまま残り建築だったものがリングの中を埋めつくす森を形成する、そんな未来を空想させてくれるような、夢のある取り組みだった。
PAGE INFO
公開日: 2025/5/17
撮影: 2025/5
作成者: Hiromitsu Morimoto