
EXPO2025 ノモの国/永山祐子
Panasonic Group Pavilion The Land of NOMO - Yuko Nagayama
大阪・関西万博、パナソニックグループによる子供たちに向けたパビリオン「ノモの国」。
設計は建築家永山祐子氏と大林組。
ファサードは3次元的に曲げたスチールパイプに、透け感のある生地を取り付け、風によってゆらゆらと揺れる構成。これから無限に変容していく子どもたちのイメージを、有機的でゆらぎのある建築の在り方で表現している。
生地は、見る角度や照明によって多彩な色に変化し、蠢くような表情を建築全体に与えている。


曲げ加工した鋼管に張られたオーガンジー生地(ドレスなどに用いられる薄く華やかな生地)が風になびく。
展示は大きく2つのゾーンに別れ、1つ目の「Unlock体験エリア」では、子供たちの感性を育むさまざまな仕掛けが用意されており、その自由な想像力を解き放つ。


子供たちは美しい結晶を手に取り、こころのままにノモの国を探索する。
「大地エリア」では、人の営みと自然の営み、それぞれの360°の循環が重なり合い、ひとめぐりする720°のつながりの中で、より良い未来を共に考える展示空間を目指した。
最先端の技術による展示を、触れる・嗅ぐといった直感的な体験を通して体感できる構成とし、人と自然が互いの可能性を広げていく未来を感じられる場を提供する。

光合成微生物シアノバクテリアがCO2を取り込み、太陽の光で光合成。生体分子を合成し作成した成長刺激剤「Novitek(ノビテク)」を使用したプラント。収穫を大幅に増やすことが出来る。

建材としてそのまま利用できるビルの窓に印刷して発電する「ガラス型ペロブスカイト太陽電池」。


菌糸パネルを組み上げたバイオセンサリードーム。
ノモの国は、子どもたちに夢のような世界と先端技術に触れる機会を提供するパビリオン。
それをやさしく包み込む有機的なファサードを有した建築は、人々を幻想的な世界へと誘う、魅力あふれる存在となっていた。

ドローンショーに呼応するように明滅する外装。
PAGE INFO
公開日: 2025/6/29
撮影: 2025/4,5,6
作成者: Hiromitsu Morimoto