
EXPO2025 コロンビアパビリオン/MORF
Colombia Pavilion - MORF
大阪・関西万博、コロンビア館は、ノーベル文学賞作家ガブリエル・ガルシア=マルケスの代表作『百年の孤独』からインスピレーションを得て構想された。
「ICE CUBE」というコンセプトのもと、パビリオンのファサードはさまざまな角度を持つ多数の半透明キューブによって構成される。

アイスキューブの並ぶファサード。
万博という仮設性を前提に、短工期・低コスト・リサイクル性を実現するため、プレファブリケーションによる軽量鉄骨造(スチールハウス)を採用。地盤の軟弱性にも配慮し、掘削を最小限に抑えた浮き基礎とすることで施工性を高めた。シンプルなボックス型構造による大空間は、多様な展示内容に柔軟に対応でき、さらに掘り込みスペースを活かした中二階のバックヤードも計画されるなど、機能的な工夫が随所に施されている。
素材には半透明のポリカーボネート板が用いられ、内部に仕込まれたLEDの光の加減や照明演出によって時間帯ごとに異なる表情を見せる。日中から夜間まで、来訪者を視覚的に魅了する装置として機能し、同時にコロンビアの文化を象徴的に発信する建築となっている。


LED照明により照らされたアイスキューブ。
展示はファサードのアイスキューブにより来館者がコロンビアと氷の意外な関係性に気づき、黄色い蝶に導かれながら館内を進むにつれて、その物語的意味が解き明かされていくという仕掛けが込められている。


幻想的なパビリオン内。



コロンビアの農産物や鉱物は触れられる展示。

コロンビア産コーヒーを代表する「フアン・バルデス・カフェ」
PAGE INFO
公開日: 2025/6/29
撮影: 2025/6 | 2025/5
作成者: Hiromitsu Morimoto