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日本橋の家(金森邸)/安藤忠雄

House in Nipponbashi - Tadao Ando
House in Nipponbashi 1994 / Tadao Ando Tadao Ando | Gallery | Lecture Meeting
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間口2.9メートル、奥行き15メートルの鰻の寝床のような敷地に建つ狭小住宅。
間口2.5メートルの住宅で日本建築学会賞を受賞した、岸和郎氏の「日本橋の家」もあるような密集したエリアにあり、住吉の長屋よりさらに厳しい条件。

4階建ての建物内部の動線は5つの階段を持った複雑なもので、1階から4階まで一直線に伸びる階段とは別に、2階から4階までの吹き抜けがあるリビングには3階居室につながる独立した階段があり、その居室を通り3階中庭へと出ることが出来る。
中庭にも独立した階段が設置されており、リビングの吹き抜けを見下ろせる4階居室へとつながっている。

日本橋の家 平面図

中庭には1階から4階をつなぐ階段と、リビングの吹き抜けに面した居室への階段の2つが交差するように設置されており、敷地奥側の居室への動線と合わせて4つの動線が交わっている。
中庭を動線として利用する手法は住吉の長屋と同じだが、日本橋の家には可動式のガラス屋根が設置されている。
また、階段下にはトイレが設けられており、このトイレが3、4階部分のプライベート空間唯一のものとなっている。

写真左: エントランス脇の階段は4階まで一直線に伸びている
写真右: 4階奥の居室から階段が交差する中庭を見る
写真左: 写真中央の白い紐で上部の可動屋根を操作できる。設計当初からの計画ではなく、施主の要望により設置された。
写真右: ギリギリの条件下での苦心が窺える、中庭の階段下に収められたトイレ入口

狭い敷地、特に間口の狭さからくる窮屈さを解消するため、縦への開放感と回遊性を確保し、都市部のど真ん中にあっても青い空を眺められる中庭を設置することで豊かに暮らせる住まいを模索しているが、それでもここに住まうのは大変だろう。

2016年からはギャラリーとして利用されており、各居室の高い独立性や回遊性を活かし、それぞれの部屋を展示スペースとしてうまく活用している。
コンバージョンに伴い、フローリングや壁面収納など一部の建具が取り払われているが、安藤忠雄氏の住宅建築を間近で体感することの出来る貴重なスペースとなっている。

写真上: 展示スペースとなっている居室はどれも10㎡前後の広さ
写真下: 1階ギャラリーと日本橋の家の模型

メインルーム。大開口部にも階段が
中庭から空を見上げる
PAGE INFO
公開日: 2010/2/2 撮影: 2016/11 | 2010/2

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